日本のスーパーマーケットリンク集 JP-Super.com

不思議なスーパー用語集

 このページでは、主にこれからスーパーマーケットなど流通小売業界で働く予定の方を対象に、私がかつて「?」と思った言葉を集めてみました。
 新たにスーパーマーケットの担当になったメーカーの方にも向いているかもしれません。
 これを読んでおくと、恥かかずに済むかも。(ただし、企業や業態によって違う呼び方をする場合も多いです) また、経年により、ボケなどのネタが古くなっている場合があります。ご了承ください。

この用語集の一部または全部について、無断転載を堅く禁止します。

このページに検索や直リンで飛んできた方、正面入口はこちらでございます。


1.ゴンドラ
 スーパーなんて物心つく前から行っているのに、何度も目にしてるのにわからない呼び方。
…要するに、商品を勝手に手に取れる(セルフサービス)、売場の陳列棚のことです。
ただし、冷蔵・冷凍の場合は「ショーケース(またはケース)」と呼びます。

 もとはイタリア語で、水上都市ベネチアに浮かぶ船のことで、その船の船首と船尾がそり上がっていたことから、吊りかごの意味ができました。ハデな披露宴で乗るゴンドラも、スキー場のゴンドラリフトも吊るされていますよね。また、船には屋根がないことから、屋根のない貨車のことをアメリカで「ゴンドラカー」と呼びます。これに似ているところから、スーパーの棚は「ゴンドラ」と呼ばれるようになったんです。
 ちなみに、日本でゴンドラが今の型になったのは昭和31年のことだそうです。

2. エンド
 「終わり」って意味らしいけど、何だろう? 『エンドで展開しましょう』って言われても、何のことやら。
 要するに、ゴンドラの端の売場のことです。
特に店の奥の方にあるエンドには、チラシ特売品を置き、お客様に店内を回遊してもらう仕掛けになっています。
本来は季節品や新商品を置くところなのに、売れ残り品の寄せ集めみたいになっていることも…。

3.SKU
 だいたい読み方もよくわからない。「スク」?
SKUってのは「えすけーゆー」と読み、Stock Keeping Unitの略で、直訳すれば「在庫保管単位」、大胆にいえば商品の数、っていう意味です。
 もう一方で、「アイテム」「アイテム数」というのもあって、ごっちゃになりがち。こっちのほうがわかりやすいですから。どこが違うかというと、たとえば青果売場に「白菜1コ○○○円」「白菜1/2○○○円」「白菜1/4○○○円」と並んでいたとします。これは、「単位」で数えるSKUだと、「3SKU」。「商品」でかぞえるアイテム数だと「1アイテム」になります。同様にハウスバーモントカレーの甘口・中辛・辛口や、サッポロ一番の醤油・みそ・塩も3SKU・1アイテムになります。

4.サッカー
 「サッカー手伝って」と言われたバイト君、店内でボールを捜しましたが、あるわけありません。
 「サッカー台」って言われて、数本の棒が飛び出してるボードゲームを連想される御仁も多かったはず? …って、それくらいのベタしかボケられないっすね。
 じゃ、そろそろ本題。「サッカー」とは、お客さまにお買い上げ頂いた商品を、袋詰めする人のことです。
 レジに2人いる場合、前にいる人をチェッカー(またはキャッシャー)、後ろの人をサッカーといいます。サッカーがいない店では、レジ後方の「サッカー台」でお客さまが自ら袋詰めをします。サッカーとは英語でSacker、Sackという動詞にerがついて、〜する人という意味になります。「指サック」なんかと同じ言葉です。
 ちなみにアメリカでは、バッガー(Bagger)と呼ぶそうです。リクエストにお応えしてみました。おわかりいただけましたか?

5.ねいれ(りつ)・あらり(りつ)
 「ねいれ」は「値入」と書き、これ単体だと「売価を決定する」という意味なんですが、これは無視。問題は「値入率」という数字。よく出てくる用語ですので、必ず、かならず覚えてください。
 この商品を、いくらで仕入れて、いくらで売るか。で、どのくらい儲かるのか。これが商売のすべてです(言いきって大丈夫なのか、俺)。で、どのくらい儲かるかを示す割合を「値入率」を出して求めます。

 その数式は、
(売価−原価)÷売価×100
となります。これだけは絶対に覚えてください。
 たとえば80円で仕入れた商品を100円で売った場合、(100-80)÷100×100=20となり、20%が値入率になります。

 次に、「あらり」のほう。
これは「荒利」または「粗利」と書き、正しくは「粗(荒)利益率」といいます。
 粗利益率の意味、求め方は値入率と全く同じですが、値入率は商品の販売前の見込み数値、粗利益率は販売後の実績のことを言います。現場の人でもごっちゃになっている人も多いので、どちらで言われても上記の計算方法で求めるようにしてください。

6.@
 インターネットを象徴する記号、アットマーク。メールアドレスの間にはさまってますよね。…ボケられないな、こりゃ。しかし、流通業やメーカーにいると、これを目にすることが多くなります。とくに本部の経理関係、仕入関係の担当になったりすると。
 これは、「1個あたり、単価」という意味に使われます。伝票に“@80”と書いてあったら、1個あたりの原価が80円、という意味になります。ちなみに流通以外の業界でも使われますので。
 ちなみに、通常、商品はケース単位で仕入れられ、物流にのります。

7.りいちん
 ロン! リーチ、清一色(チンイツ)! …って意味じゃないですよね、きっと。でも、麻雀用語に聞こえてしまう。
 このことば、正式には「リーチ・イン」といいます。う〜ん、やっぱり耳なじみがない。どんなものか、想像することもできませんね。
 リーチ・インというのは、前面にガラス戸のついた冷蔵・冷凍ケースのことです。CVSではよく見る、飲料や冷食が入っている、アレです。最近はオープンケース(普通の冷蔵ケース)に移行するCVSも。
省エネという観点では評価できるリーチ・インケースですが、補充、販売効率という点では見劣りします。そのため、ウォーク・インケースが開発されました。後ろに人が出入りできる、貯蔵庫兼用のケースで、よくCVSで棚の奥から人の気配がしたり、取ろうとしたら商品が飛び出してくることがありますが、それはウォーク・インだからです。

8.たばねら、ばっくしっらー
 「たば、ねら、の話はやめろよ。」「たばねら炒め定食」…う〜ん、いまいち。
 はじめて聞いたときは、「そういう名前の野菜があるんだぁ〜」なんて勘違いしてしまうかも?
 そう、これは青果売場でよく見かけるものです。ねぎ、にら等が束で売られているとき、紫色のビニールテープで巻かれていますよね。「VEGETABLE 新鮮なやさい」と白ヌキで書かれている。あれのことです。
 「たばねら」とは、ニチバンの登録商標で、野菜をつぶさずにテープでたばねる機械のこと。テープも紫のほか、各色あります。青や緑が最近のトレンドかな。

 つぎは、バックシーラー。なんかすごい機械みたいな名前ですが…。ボケも出ません。
 バックシーラーは正しくはバッグシーラー。bagをsealするものです。つまり、中に商品を入れたビニール袋の、口をテープでとめる機械のこと。
じゃがいもとか、にんじんとか、袋に入れて売る商品の口に黄色や緑色のテープがうまいぐあいにくっついていますが、あれはバッグシーラーのおかげです。
スーパーマーケット業界では、なぜか「バッグ」のことを「バック」と読み書きするところがあって、あえてバックシーラーと表記しました。

9.えんかん
 えんかん。「ああ、『カレーライス』の。」 「そりゃ、エンケン(遠藤賢司)だろ!」

 …「えんかん」は、「塩干」と書きます。字のとおり、「塩」を使ったり、「干」したりして、保存が利くように加工された水産物のことです。
 「水産」売場は、「鮮魚」と、この「塩干」に分かれているんです。具体的には、たらこ・いくら・塩鮭など。粕漬もそうです。「開き」やしらす干しなども。また、塩辛や粒うになどのびん詰モノ、生わかめなどの海藻類も含まれます。

10.ねり
 前項で、水産売場は鮮魚と塩干に分けられると書きましたが、企業によってはここにもう一つ、「ねり」という部門も水産に含まれる場合があります。
 ねり。寝ることではないみたいです。「練り」と書きます。
 「じゃあ、練りようかんとか、『ねるねるねるね』とかのこと?」…それは菓子です(^^;)
要するに魚肉を練って加工した食品のことです。食品衛生法では、
『・・・魚肉ねり製品とは、魚肉を主原料として、すりつぶし、これに調味料、補強剤、その他の材料を加えてねったものを、蒸し煮・あぶり焼・湯煮(茹加熱)・油あげ・くん煙等の加熱操作によって製品とした食品』なんだとか。というわけで、水産なのか、日配なのか微妙な位置をキープしている練り製品。

かまぼこ、ちくわ、はんぺん、さつま揚げなどが代表選手ですが、練り製品は地域によって同じものでも名前が違ったり、同じ名前でも全然ちがうものだったりします。とくに「はんぺん」と呼ばれるものは、バラバラですので遠くにお出かけの際は、スーパーで「はんぺんどこですか?」と聞いてみることをおすすめします。

11.にはちのげんそく
 実は、2つの説があってはっきりしないらしいんですよ。ひとつは、当時1杯16文だったので、2×8の洒落という説。もう一つは、そば粉8に対し、小麦粉を2の割合で打つことから。
 ……う〜む、ここはたしか、蕎麦屋ではなくてスーパーの用語集だったよな。違う。

 スーパーにかぎらず、商売というものには非常に忙しい時と比較的緩やかに忙しい(笑)があって、前者が年末だとすると、後者の代表が2月と8月になります。季節商材が切り替わりはじめ、需要が少なくなる時期で、バレンタインデーの行事が始まったのも、2月の売上をてこ入れするためだといわれています。
 ……たしかに合っている。けど、あれは一般に「にっぱち」って言いますよね。これも違う。

 「2・8の原則」とは、要するに「上位2割の顧客で売上の8割をあげてしまう」ということで、どの店舗・企業もこれに近い数値が出るようです。パレートの法則とも言うらしいです。だから、この2割のお客様(ロイヤルカスタマーとか、上客と言う)に、特別なサービスを提供しましょう、という話になっていきます。日本の場合は「3割で7割」くらいが一般的のようですが。

 いままでの販促(チラシとか)では、その特売品だけを目当てに来るお客様(なんでかは知らないけど、チェリーピッカーっていう)が得をすることになり、来店頻度、購入金額などが高いお客様にはそれに見合うだけの十分なサービスを受けていない、ということがあります。「平等の不平等」なんて言葉を使うとかっこいいです。カード会員を募集しても、それがただ一律のキャッシュバックにしか生かされていないのであれば同様です。
 なので、そのロイヤルカスタマーだけに対して特別価格のDMを送付したりするサービスを行ったほうがいいんじゃないの? という考えが業界に広まってきつつあります。これを、FSP(フリークエント・ショッパーズ・プログラム)と呼んでいます。
 カードをポイントなどの値引きのためではなく、個人情報の集積に使用し、優良顧客を見極め、特別にサービスを行ないます。それは値引きだけではなく、例えば売上の何%かを地域の活動に寄付しているところもあります。

 いっぱい書いちゃいましたが、これから就職活動で、スーパーマーケットに限らず流通関連を回ろうとする人は、FSPについては頭に入れておいたほうがよさそうです 。

12.ピロー
 なんでしょうか? ボケにくいですねぇ…。アクセントは、“ロ”のほうにおいてください。
 ピローというのはpillow、つまり枕のこと。食品業界では包装の形態のことで、味噌や砂糖の袋入りのような形のパックを指します。ポテチなどのスナック菓子なんかも仲間になります。
 ピロー商品を陳列するときは、箱から出してそのまま並べるのではなく、表面をたたいたりなでたりして平らにしてから並べると、きれいに陳列でき、補充できる量も増えます。
 かつてチラシ広告をつくっていた時、特売商品にピロータイプの味噌が入っていたのですが、広告上の品名は「○○みそ 1kg」としか載せていないため、カップタイプの写真を掲載してしまったのに気づかず、えらいコトになった覚えがあります。それ以来、ピローに関しては敏感になってしまっています…。

13.カレンダー
 まあ、ごく一般には、日付のはいったアレのことを指すんですが、食品業界ではまた別の意味をもっていたりします。
 カレンダーとは、商品の包装、というか納品形態(でいいのか?)のことで、台紙に商品の袋が貼り付けてあってお客様がそこから外す、ぶらさげる用のひもがついていて、よくケースのはじっこに下がっているアレのことです。
 食品ではお茶のパックや、とうがらしなどのスパイス類に、あと釘などの工具類によく使われる形態で、商品自体が小さいまたは軽いため、通常のゴンドラでは陳列が難しいものに利用されます。
 問題としては、どうしても汚らしく見えがちなことと、発注単位に気をつけないと、ドバッと納品されてしまう危険性を伴うことでしょうか。

14.おりこん
 土曜日に最新のCDセールスランキングが発表されて、月曜日に書店にならぶ、大きくって薄いアイドル・アニメ系にこび売ってどうすんのっていうアレのこと…ではないです (ていうか、もうそんな媒体ないですが)。小池さんごめんなさい。
 物流センターにて「ちょっと、“オリコン”取ってきて〜!」「そんな商品出たんですか?」…てなことを言わないように、覚えましょう。
 おりこんは、「折りコン」、つまり折りたたみコンテナのことを言います。プラスチック製の箱で、側面がたためるようにつくってあり、使わないときはペタンコになっています。「折れコン」というところもあるようです。
 ふつう商品はケースで納品されますが、配送センターから各店舗へ納品されるとき、小さいものや単価の高い商品、さほど量は出ないけど品揃えとして欠かせない商品などは、センターでケースから出され、さらに小さい単位へ小分けされます。それを入れて運ぶのに、まさか空箱を使いまわすわけにもいかないので、オリコンが店舗とセンターの間を行き来する、通函(かよいばこ)として使われます。「通函」読み方を覚えておきましょう。盗んで店の在庫を入れておいたりしてはいけません(笑)。そのためか、箱にはセンターの社名が入っています。それを見ると、 その店がどういう問屋や物流業者を使っているのか、すぐに分かります。
 スーパーなどには青い系統の色のオリコンが使われることが多いようです。雑貨やドラッグストアには黄色・緑色系のオリコンが目立ちます。タバコ用は、側面が半透明になっているようです。
ちなみに、東急ハンズなどでも2,000円程度で買えます。ご家庭でも使ってみてはいかがでしょうか? …仕事を思い出すから、イヤだという声が聞こえてきました。

15.ICP

 インターネットや、ネットワークなどで使われる、通信の約束ごとのようなもので、0〜255までの数字が4つ組み合わさって出来ている。ネット初心者が接続につまずく原因No.1。
 …ってそれはTCP/IPだろ! 
 ICPとは、そんなプロトコルとやらとは全く関係なく、グロサリーの、嗜好品売場に関係する略語です。それほど引っ張ることもないのでバラすと、インスタント・クリーム・パウダーの略です。ク○ープとか、ブ○イトとか。パウダーなので、正しくは粉末を指しますが、ク○マトップやス○ャータなども含んで言うことも多いようです。 液状のはポーションっていうんですけどね。

16.別

 別。「税別」の別ならわかります。でも、発注書の原稿の、商品名のところに「別」って書いてあったら、しかもそれが汚いなぐり書きだったら、さてこれはなんじゃろ、となるのは当然です。
 ま、これは青果で「キャベツ」のことです。内部文書で商品名を毎回正しく手書きするのは面倒なので、こういう暗号のようなものが多用されます。「キッコーマン」を表現するのに、六角形のなかに「万」と書く人にも出会ったことがあります。もちろん口語のバージョンもあり、「シャウ」(シャウエッセンのこと、アクセントは前)などが代表例です。またメーカー名の省略、メーカー名+商品名の省略語もあります。「雪印」は「ユキ」(アクセントは前に)、商品名がつながると「ユキネオ」(雪印ネオソフトのこと、アクセントは「ボルネオ」に近い)「アジマヨ」(味の素マヨネーズのこと、アクセントはユキネオに同じ)などがあげられます。

17.ふうたい

 「ふうたい」。そんな商品あったでしょうか? ひょっとして、私の地域では捕れない魚の名前? なんてことはありません。スーパーマーケットでは、ごくふつうに使われているものです。という言い方をするということは、これは売り物ではない、ということになります。
 「ふうたい」とは「風袋」と書きます。「かぜぶくろ」、とは読みません。風袋とは、商品を重量で売るとき(100g○○円、とか)に、パックした商品をはかりに載せるときに差し引くべき重さを持った容器・包装のことです。
 具体的に言うと、100g580円の牛肉を、8gのトレーに載せ、1gのラップ、1gのラベルシールを貼ると110gになります。これを580円+58円=638円で販売されたら、納得行きませんよね。さらに、「ローストビーフ用」であれば、これにタレとホースラディッシュがセットでついてくることが多いです。この重量まで、牛肉の重さとして販売されていたとしたら・・・。
 まあラップやシールはともかく、トレーの重さは大きいし、あらかじめわかりますから、このぶんの重量を差し引いてラベルシールを発行します。これを「風袋引き」といいます。もちろん、タレなどは外して計量します。最近、この風袋引きをしないで販売しているところが増えており、東京都の調査では、調査店のうち30%ものスーパーマーケットが「量目不足」(つまり、風袋引きをしていない、などで表示よりも正味量が少ない)の指摘を受けています。
 これは、自動包装計量機の進歩により、実際にお客様の目の前で計量し、販売する作業が少なくなったこと、またパート依存率上昇、従業員数減などによる従業員への教育不足や不注意が主な原因と言われています。

18.ジャーナル

 報道関係でしょうかねぇ、やっぱり。田原総一朗とかのイメージが湧きますが。でも、これがあるのが、レジなんです。「ジャーナル用紙」なんていう言われ方をしますので、紙を使って何かするものなんでしょうか? あまりボケられませんね。
 ジャーナルとは、お客様が買った(レジを通った)商品と売価を記録しておくもの、です(POSメーカーの方、合ってますよね?)。で、どこに記録するかというと、基本的にはレシートと同じロール紙を使って、レジの中にお客様に渡したのと同じ内容で記録されています。レシート用紙とジャーナル用紙は基本的に同じモノです。レシートが出てくるところの近くで、レジの中で動いている紙が見える場合がありますが、あれがジャーナルです。
 ジャーナルは、売上の記録のほか、売価違いや返品などのクレームがあったときに照合する目的もあります。最近では紙を使わない「電子ジャーナル」化が進んでいるようです。
 当たり前のことですが、お客様がいつ、どんな組み合わせで商品を購入しているかがわかるので、本部で加工されたデータだけではなく、たまには見ておきたいものです。
 ちなみに「ジャーナル」の発音は、平坦で。「京樽」のような読み方で(?)。

19.ドリップ

 シアトル系のコーヒー店で「ドリップ」といえば本日のコーヒー(ホット)が出てきます。ネルとかフィルターを使って抽出する感じがしますね。でも、この用語が使われるのが、グロサリーの嗜好品売場ではなく、生鮮なんです。しかも、あまり歓迎されていません。
 生鮮、とくに鮮魚・精肉部門で使われるドリップとは、切身などから出る肉汁のことです。ブロック肉や魚の刺身・サクなどのパックで、赤いつゆが出ている、あれのことです。もちろん、加工したてのものには入っておらず、鮮度劣化にしたがって、細胞が破壊されて、底のほうにたまってきます。
 そこで、そのようなドリップの出やすい商品の下に、吸水性のよい紙(マット)を敷いて陳列することがあります。そうすると、若干の傾斜がついているケースにおいても、ドリップがたまることがありません。
 ですが、そうすることでお客様が鮮度を確認する目安が失われたり、ひどいところでは、その紙のぶんの重さも商品の重さとして値段がつけられてしまったりします。お客様をだますことになる、また従業員に鮮度管理を徹底させるという意味から、マットを敷くことを禁止しているチェーン店もあります。
 ちなみに、このマットの商品名は「ドラキュラマット」…。血ぃ吸うたろか、ってなわけで。

20.しゅーばい

 しゅーばい。「そのアイテム、しゅーばいだから、切っといて」と言われたバイトくん、見渡しても、そんな商品はどこにもありません。焼売のことか? いや、バイトくんの担当はグロサリー。中華惣菜とは関係ありません。「すいませ〜ん、しゅーばい、なんていう商品ないですよ」
 ……しゅーばい、漢字で書くと「終売」となります。焼売と似ているけど、違います。字のとおり、売り終わったということです。誰が売り終わったのか、といえば、まだ店頭には並んでいますので、メーカーまたはその商品を扱う卸、ということになります。終売になる商品は、その期日を事前に告知され、その期日以降に発注しても、もう商品はありませんよ、ということです。小売の側の都合ではなく、メーカー・卸の都合によるものです。
 では、その「終売」はどうして起きるのでしょう?

(1)季節品である。
 冷やし中華やざるうどんなど、秋になったら見向きもされないような商品は、時期をくぎって「終売」とします。そのかわりに、ラーメンや煮込みうどんなど、あたたかいイメージの商品がその場所に入るというわけです。
 最近ではビールやカップ麺、チョコレートなどでも季節感を出した商品が増え、終売となる商品は増えています。この種の終売を「季節終売」と言います。
(2)売れなかった。
 当然、発売しても売れない商品は山ほどあり、たいがいはメーカー側がギブアップ(終売)する前に小売側が扱いをやめてしまうものですが、中にはその店ではある程度の支持を得ていた商品、なんてものもあります。メーカーが生産効率や利益、次の新商品への切り替え、などを考慮して、生産を止めてしまう場合がこれです。
(3)商品がそろわない。
 売れて売れて、生産が間に合わない。菓子の大ヒット商品などで起こりがちな現象で、いったん終売にして、配荷を止め、改めて発売しなおすような場合。
 または、加工の原料に野菜などの生鮮品を使っていて、その原料が揃わないようなこともあります。この場合は一時的に出荷を止めることが多いようです。
(4)その他、メーカーが倒産した、とか。 …終売がないと新商品が並ばないとはいえ、なんとなく寂しいものです、終売は。

21.プロデュース

 TKとか、つんく♂のやっていること。…のわけないですね、スーパー用語集ですもの。
 アメリカの流通業について研究していたA君(学生)、当地のスーパーマーケットのレイアウト図を見て疑問に思いました。「Produceって書いてあるけど、何を売っている売場なんだろう??」
 

 プロデュースと書かれている売場には、青果物が並んでいます。以上。
 …たまに日本のスーパーマーケットでも、気取って「PRODUCE」(あえて斜体で表現してみました)なんて書いてあったりするけど、お客様にはその意味が伝わっていないと思います。外国人の方のためだと言われればそれまでですが、見栄えを気にするよりも、「青果」って書 くか、せめて「VEGETABLE」のほうがいいかな、と思います。(余談ですが某大手の「レディーミール」もお客様に伝わってないと思うけど…笑)
 (って書いてたら、最近の某大手さんの新店では「惣菜」って書いてます。レディーミールを見なくなりました)
 (って書いてたら、PB商品のシリーズ名として、華々しく復活しました…。)

22.トドラー

 顔の長いミュージシャンでしょうか? "Hello It's me", "I saw the light" などで有名な…。って、なかなかトッド・ラングレンのことを知っている人もいないんじゃない?
 トドらー。なんとなく、北のほうの海にいそうな感じもします。でも、どうやら動物業界ではなく、ファッション業界の用語らしいんです。

 「最近、『トドラー』ってブランド、よく聞くんだけど…」
ブランド名じゃありません。

 トドラーとは、Toddlerと表記する英語です。英和辞典だと「ヨチヨチ歩きの子供」と出ますが、だいたい2〜4歳の子供のことを指して言います。ベビーとキッズの間のあたりでしょうか? 

23.CVC

 顔文字です。(CvC)のように使います。なんだか楽しそうな表情ですね。
 …ウソです。CVCとは、Category Value Centerの略です。ダイエーがGMSから転換を目指す方向性で、これまでの「1階は食品、2階は衣料、3階は住居」というような全館ひっくるめて総合的に扱う店、それも全国どんな立地でも同じ展開の店、というのではなく、例えば食品の中の「鮮魚」、衣料の中の「カジュアル」、などのカテゴリーで強いものを作り上げ、自前でまかなえない場合は強い専門店の導入も辞さず、地域や立地によって最適になるよう組み合わせ、積み上げることにより目的をもって来店していただこう、という店づくり、というところです。 でも、結局は結果が出ず…。

24.C&C

 顔文字です。(C&C)(c&c)のように使います。なんだか悩ましそうな、複雑な表情に見えますね。
 …やっぱりウソです。
 「エビバディ、ダンスナ〜ウ!!」って曲で有名な、90年代初頭に活躍したグループのことでしょうか? …あれは「C+C Music Factory」って表記してたような気もしますが。
 流通業界では、C&Cとは「キャッシュ&キャリー」(Cash&Carry)の略です。Cashは現金、つまり現金で支払いをしてね、Carryは商品の運搬は自分でやってね、持ち帰ってね、ということです。となるとスーパーマーケットもそのC&Cのひとつ、といえてしまうのですが、現在、一般的にC&Cといった場合は、卸売業を対象とします。
 現金支払、商品持帰り方式で、小規模事業者向け(一般消費者向けの場合も多い)に商品を販売する卸売業のこと。現金問屋といういいかたもありますが、あまりイメージがよくないせいかC&Cと呼ぶところが多いようです。スーパーマーケットが核家族化、高齢化をにらんで少量パックを売る一方で、業務用の大容量商品を卸値で扱うC&Cが増えています。また、C&Cのウリである業務用商材やまとめ買い割引を取り入れたスーパーマーケットも好調のようです。
 ドイツのメトロというC&Cが丸紅と組んで日本上陸をしました。厳しく入場制限をして食品小売・飲食業者のみを対象としており、業界関係者で見た者が少ないことで有名です。なので、当サイトのリンク集ページからはリンクしておりません。 ここで、こっそりとリンクしておきます。

25.ポケット

(1)衣服に縫いつけてある物入れの袋。かくし。
(2)ビリヤードの玉受け。台の四隅と両側にある、玉の受け穴。
(3)ボウリングの一、三ピン、または一、二ピンの間。
(4)中、長距離の陸上競技で、まわりを他の選手に囲まれて思うように走路がとれない状態。

 ・・・だそうですが、スーパーマーケットの場合はちと違った意味もあります。ポケットに入るくらいの大きさという意味で、片手に持てる程度の大きさまでのパッケージに入った菓子のことを指します。「ポケットもの」という言い方もされます。ズボンのポケットというより、バッグのポケットのイメージ。
 いまだったらモバイル菓子なんて言い方がイメージしやすいかもしれません。チョコレート、ガム、キャンディ、タブレット、駄菓子などに分類されます。

26.しょうけん

 萩原健一のことでしょうか。んなわけない。そのお店に買物にくるお客様の住んでいる地域、商圏のことを指していいます。
  原則としては店に近い順から同心円状に一次商圏、二次商圏、三次商圏 というように分けて捉えます。これは地理的条件(高低差、道路・線路や河川などの交通を遮断する要素、駅や公共施設などの人が集まる場所の存在)や競合店の存在、お客様の交通手段などにより変化します。近くても来ていただけない地域もあれば、遠くても来ていただける地域もあります。最近は商業施設が過剰になり (オーバーストアという)、ほとんどの店が、商圏が狭まる傾向にあります。
お店の現在の商圏がどこで、どの地域が強い(or弱い)かを知ることで、それに対応した販売促進策が可能となります。

27.さばぶ

 真さば、ごまさば、しめ鯖、関さば、鯖の押寿司(大船軒)、みち子がお届けする焼鯖寿司(空弁)、鯖街道、鯖江市(めがね)、プロキシサーバなど、鯖に関する研究をする部活動のこと。すなわち「サバ部」。この部活動は、部ができたその場から部員のやる気がなくなり、腐っていく(鯖の生き腐れ)ことや、計算をごまかす部員がいる(サバを読む)ことなどから、めったにお目にかかれない幻の部となっている。
 ……とまあ、しょーもないボケはこのへんにしておきましょう。サバブってのはSuburbと表記します。アーバン(urban)にSubがくっくいたもので、アーバン(古くからの都市住宅地)の周囲にできた、新しい住宅地域のことをサバーバンといい、そのサバーバンが大規模になったものをサバブというんだそうです。サバーバンとサバブの違いが、私にはよくわかりませんが。
 この立地に商業施設を作るのであれば、商圏人口5〜10万人くらいを想定するようです。それ以下の場合はルーラルという田舎立地、ウォルマートの得意なスーパーセンター的な世界に突入するらしいです。

28.グロサリー

 いまさら、ですが。ここまでの用語解説にもやたらと出ているのですが。グロサリーとは、一般加工食品、菓子、日用雑貨、日配品など、生鮮品以外の商品のことを言います。
 その中で、日配品をチルドグロサリー(または単にチルド)、一般加工食品・菓子・日用雑貨をドライグロサリー(またはドライ商品)と言います。また、単にグロサリーというと、ドライグロサリーを指す企業も多いです。
 スーパーマーケット業界では、上のような解説でよいのですが、これが翻訳業界だと「専門用語集」という意味になるそうです。ということは、この用語集も「グロサリー」ということになるんでしょうかね。なんだかわからなくなってきました。
 (2004/10/22追記:「生鮮食料品以外の商品はgroceryで、用語集はglossaryです」と、翻訳者の方からご指摘いただきました。ボケっぱなしではまずいですね、ありがとうございます)

29.カルトン

 スーパーマーケット以外の小売業、サービス業でも広く使われているけど、意外に知らない方が多いのではないかと思い、収録しておきます。
 音的には、なんかカルシウムを強化した乳製品のような感じもする。あるいは、哺乳瓶の消毒に使うアレ(って、それはミルトン。ミルトンって次亜塩素酸Naだから、バックヤードの消毒に使うスーパーに縁がないわけではないが。脱線しすぎだが)、ではないわな。
 もしくは、熱狂的な信者のような(それはカルトです)。
 カルトンとは、この場合は「金銭を入れる皿」のことを言います。スーパーでは、POSレジの機械の手前に、にょっきりと浮いてる、お金を置くアレのことを主に言いますが、一般的には、プラスチックや、時には革でできた、丸かったり横長だったり、芝のような突起があったりする、あれのことです。最近は、レジに「自動釣銭機」がついていることも多いですが、あの小銭が出てくるところも「カルトン」と呼ぶようです。
 ちなみに、このカルトン、フランス語です。cartonと表記し、「ボール紙、厚紙」「厚紙でできた皿」という意味があります。英語になると、同じ表記でも「カートン」となり、「厚紙でできた箱」という意味になります。そう、タバコのカートンのことです。カルトンとカートン、もとは同じ言葉だったんですね。

30.ギンミダイ

 ギンミダイ タイ目タイ科に属する海水魚。アジア全域の温暖な海域に生息し、日本近海では瀬戸内海、東シナ海などで多くみられる。体長は15〜20cmほどで、身が金属のような光沢があることから命名された。塩焼き、酢漬けなどで食用に供される。

 ……というのは、全くのでっちあげ。信じないでいただきたい。
  「銀身鯛」ではなく、正しくは「吟味台」です。レジの機械を見ると、本体の右側には各種のキーがついてますが、左側には、なんか金属製の平らなところがあります。そのうえに、エンブレムのようなマグネットがついてたりします。その、小さな金属製の台のことを吟味台といいます。
 吟味といっても味わうわけではなく、「お客様からお預かりした金銭を、ドロアにしまう前に、いったん置いて、確認するための台」という感じです。この台がなければ、金銭授受時に、さまざまなトラブルが発生する、ありがたい台なのです。

 


〜ご投稿ありがとうコーナー〜

★大手スーパー(電鉄系)でバイトされていた、Iさんから、隠語を2つ

すけんや」……トイレに行くときに使っていたそうです。
おかるさん」……万引きのことを指すらしいです。

 どちらも語源は不明だそうです。ご存知の方はご連絡ください。

掲示板にて「用語集の「おかるさん」は(林家か桂か)おかると言う落語家が万引でつかまってからそう言うのではないのでしょうか。」(PITEさん投稿)という説をいただきました(2002/2/20)

参考
・イ○ー○ーカドー系では、休憩は「お電話」トイレは「一分」、らしい。
・ジ○スコでは、休憩は「グリーン」トイレは「ピンク」。レッドは火災でブラックが万引き、らしい。
・○井では、休憩は「伊勢」トイレは「遠方」、らしい。

★現在、シアトルで働くKさんから、

>レジの周りの品物を置いてあるエリア、
>「あ、電池切れてたんだった」とか「おっと、ガムかっとこ」とか
>そんな便利なあのエリアのことをなんというのですか?

 …とのご質問がありました。私は「レジ前」(個別には「電池台」「ガム台」)だと思いますのでそう回答したのですが、他に言い方があるのでしょうか? ご存知の方、お教えください。

 ちなみにアメリカでは「Impulse counter」(衝動買いのカウンター)というらしいです。

★現在は流通系SEをされている「彦一」さんからは、いっぱいいただきました!(一部加筆修正)

しにゅう
死乳? 最初この言葉を聞いた時、「死んだ牛のお乳」かと本気で思いました。
漢字で書くと「市乳」で市販(又は市場)用牛乳のことです。卸では業務用原料乳と区別するためにこう呼んでいますが。一部のスーパーでも部門名に「市乳」という言葉が使われることがあるようです。ま、普通は「乳製品」部門でしょうか?

かごしゃ
かごしゃ?? 「カゴ車で納品」とか言います。鉄の檻みたいなのに台車がついたやつです。大抵、前か横に店舗名とか会社名の書かれた札がついていたりします。これも自信ないですけど、折りたたんだ状態から「L型(字)台車」とも言うようです。
カゴ車を開いた状態で横倒しにして、布をかけると、あっという間に平台に変身します!
ちょっと低めですが、店頭販売や朝市のときに使えます。

さびかん
さびかん? 錆びた缶ではありません。わさびの利いた寿司のカンのことでもないようです。 「サビカン」とはサービスカウンターのことを略していう言い方です。食品スーパーではレジの並びの端などに、大型店ではフロアごとにあったりして、駐車券の発行やギフト包装、その他困ったことがあったら何でも相談に行くところであり、店舗見学マニアにとっては、その店の広告やフロア図、実施しているサービスのパンフなどを入手できる貴重な場所のことです。コーヒーをサービスしている店もあったりします。

すとこん
「スポ根」じゃなくって「ストコン」。糸コンでもありません。
1)ストア・コンピュータまたはストアコントローラの略称です。スーパーの売上や仕入などなどを管理してくれる有り難い箱ですが、時々壊れたり、本部へ全てのデータを送りつけてしまうため、店長にとってはご機嫌を伺わなければいけない怖い存在だったりします。
2)ストアコンパリズンの略です。直訳したら「店舗比較」。自店の競合店を調査、比較することを言います。

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